先日の蒲郡でのトライアスロンでも残念ながらスイム中に死亡された参加者がいらっしゃいました。謹んでご冥福をお祈りするとともに、どうすれば犠牲者を最小限に防げるかという事を考えています。
以前から何度か、引用させて頂いているAthlete's Heart Blogから、今回も引用しました。やはりアメリカでも同じようにスイム中の犠牲者は少なからずいるようです。安全性という観点から言うと、トライアスロンのスイムは過酷であり、危険を伴います。スイム中に毎年何名かが犠牲になっていますが、恐らくそれは氷山の一角ではないかと予想されます。
ここで、Dr.Larry Creswellは安全にスイムを泳ぐための10の提案をしています。恐らく、我々日本人にも参考になると考え、引用しました。
1.健康診断を受診してね。
あなたが健康であることを、重大な疾患を持っていない事を、特に心疾患について確認しましょう。アスリートの死亡には自覚症状の無い心疾患が大きく影響しているのですから。
2.危険信号を知りましょう
トレーニング中に気がついておくべき症状はなかったでしょうか?胸痛や胸部不快感、呼吸困難感、動悸、頭のふらつき、失神、理由の分からない倦怠感などなどの症状に覚えがあれば精査を受けましょう。
3.泳げるようになりましょう
言わずもがなですが。安全にスイムを乗り切るための基本中の基本です。
4.オープンウォータースイミングの練習を!
プールとは全く違います。海での経験を積みましょう。
5.レースの選択は慎重に!
あなたの健康と準備の度合いをしっかり考慮に入れて
6.あなたの健康と準備の度合いを考慮したレースプランを立てよう。
あなたの主治医やトレーニングのコーチとも相談しながらプランニングを。
7.スイミング用具をもう一度確認しましょう。
ウエットスーツ、ゴーグル、キャップなど。
8.水泳のウォーミングアップをレースの一部と考えて!
ウォームアップは安全に、だけでなくレースのパフォーマンスにも有効です。
9.レース当日用のチェックリストを使ってみよう。
コースのコンディションを慎重に確認し、自分のレースプランを再度思い出し、エイドの位置を確かめましょう。そして、あなた自身でしか出来ないことですが、最後にもう一度、慎重に、レースに参加すべきか否かを検討しましょう。
10.安全に泳ぎましょう!
どこにライフガードが居るのか、確認しましょう。「おやっ?」と感じる症状を自覚したらその場で泳ぐのを止めましょう。「もうちょっと」のその判断が命取りになるかも知れません。
概ね私も同意見です。かなり慎重な判断を求めているように感じられますが、一部のエリートアスリートでない限り、いえ、エリートアスリートであったとしても、命と交換するほどの価値はありません。トライアスリートに年齢制限はありません。そのレースで数分タイムを縮めようとする余りに命を危険に曝す事無く、次のレースへの糧として撤退を決断する事も時には必要のようです。
一つだけ私から追加するとすれば、スタート直後のバトルです。日本国内のレースは昨今のトライアスロン人気もあり、過密なスタートになりつつあるようです。バトルによる衝撃から普段泳げるはずのアスリートまでが溺れたり、あるいは不必要に体力を消耗したりということが現実に起きています。
ここに転載するに際しDr.Larry Creswellに質問したときにもらった返事によると、USATではwave startの人数を150人以下に制限しているとのこと、また多くのレースはtime trial startと呼ばれる3-5秒毎に(恐らく少人数ずつ)スタートする方法が採用されて来ているとの事でした。
日本各地で開催されるトライアスロン大会の数も参加者も増加傾向にあります。「トライアスロンにバトルは付き物」という常識が果たして常識のままであってよいのか、もう一度考えるべきだと私は考えています。
ここに転載するに際しDr.Larry Creswellに質問したときにもらった返事によると、USATではwave startの人数を150人以下に制限しているとのこと、また多くのレースはtime trial startと呼ばれる3-5秒毎に(恐らく少人数ずつ)スタートする方法が採用されて来ているとの事でした。
日本各地で開催されるトライアスロン大会の数も参加者も増加傾向にあります。「トライアスロンにバトルは付き物」という常識が果たして常識のままであってよいのか、もう一度考えるべきだと私は考えています。
If you want to read this article in English, please see the original site written by Dr Larry Creswell.
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