Monday, 9 July 2012

Seagaia Triathlon Part II


BIKE バイク 40km

まだまだ、ほとんど全てのバイクが残っている中でのバイクへのトランジション。冷静に、
1ウエットスーツを脱ぐ、
2足を拭いて靴下とサイクリングシューズを履く、
3ゼッケンベルトを装着、
4サングラスを掛けてヘルメットを被る、
5グローブをはめる、さらに今回はランの為のリストウォッチもここで装着した。
6スタート
とほぼ予定通りに動く事が出来たが、グローブをはめるのに思ったよりまごついたのは次への反省点か。ちょっと湿気のある手にグローブをはめるのは手間取る!!

ちょっと靴の締めがゆるかったがそのまま走ってバイクを押して走路へと向かった。トライアスロンのイロハのイである制限ラインを超えた段階でのバイクへの乗車を済ませ、ベルクロを改めて締め直し、ドリンクを一口含んでから踏み始めた。

この一ヶ月ほとんどバイクに乗っていなかった事がどれだけマイナスかは想像がつかないが、その分走り込みをして来たのでマイナスばかりではないだろうというのが自分の判断。今日のテーマはバイクでの安定したスピード走行とバイク中の補給。補給の為にドリンクは1リットル用意し、ハンドルバーの間のストローが突き出たドリンク容器(通称ちゅるちゅる)とダウンチューブに装着したボトル型容器、それにトップチューブに設置した通称ランチボックスに液体栄養剤とバナナ、塩を入れておいた。液体栄養剤は4本用意し2本は一つのプラボトルに充填済み、2本は買ったままの状態でランチボックスに入れておいた。

バイクコースは南北に伸びるやや短めの一般道の直線の往復と長めの直線の有料道路を往復するコースの組み合わせを二周回。この日は、北風だったので、逆風の直線を乗り切ると、同じ距離だけ追い風の直線が待っている、その繰り返しであった。

一般道は、宿泊していたホテルに向かう道のりで両側を木立に包まれた何とも心地よい空間を走り抜ける。軽い高低差はあったが、ほとんど気にならない程度でスタートから4kmちょっとの地点で折り返しとなった。この折り返しの後で、少しずつDHバーを握ることにした。つまり、直線の多いこのコースでは、最もロスの少ないフォームが物理的にも体力的にも好ましいのである。なかなか都内の道では、DHバーを握ってのバイク練習は出来ないが、やはりレースではこれが不可欠であることが、初めて実感できた瞬間でもあった。

一般道の帰り道はあっという間に終わり、数百メートルほど海沿いに平行する一つ葉有料道路へと流れ込んだ。片側二車線ある有料道路の片側を封鎖し、それを一車線ずつで往路と復路に設定している。すでに向こうから折り返してくる選手もちらりほらりとすれ違うが、まだまだ人数は少ない。

追い風では快調に踏み込めたベダルがどうにも重い。メーターの表示スピードもずるずると落ちて行く。朝方はどんよりしていた天気もすっかり晴れ渡り、燦々と日差しが降り注ぐ。エネルギー切れ、脱水になっては大変なので、チュルチュルとストローを啜る。案外、走りながら片手で食べ物を探すのが難しい事を初めて知る。ぱっと手につかむ事が出来た栄養飲料を詰めた卵大のプラボトルを口に含み、半分ほど口に注ぎ込むと、口いっぱいにネットりと甘味がまとわりついた。そして再びチュルチュル。

いったいどこまでこの逆風が続くのか、走行距離から、おそらく目盛りが14km程度まで進めば折り返しであろうと推定し、辛抱してペダルを踏み続ける事にした。前回の石垣でもそうだったが、バイクの姿勢を続けていると背筋から大臀筋にかけて張り、程なくして悲鳴を上げんばかりに痛み出すのである。果たして今回も5kmほど走ったあたりから既に悲鳴を上げていた。少し、姿勢を変えてみたり、お尻のポジションをずらしてみたり、腰を捻ってみたり、肩を揺すってみたりしながら直線を進んでいた。

ようやく折り返し、思っていたよりも随分と小回りを求められる折り返し点をゆるりと回り、ようやく風を受けて走り始める。いろいろな姿勢を試しているうちに、DHバーを握って大きく呼吸が出来るポジションが存外に快適である事に気づく。状況は追い風で、そんなに頑張らなくても36kmから38kmの時速が維持できている。しかも腰の痛みも消えはしないが自制内に収まってくれている。向かい風の苦労が嘘のように快調にバイクは進み、あっという間に有料道路の出口に到着した。

有料道路の出口を左に曲がり、さらに50mほど海岸ぞいの一般道に進むと、すぐにメイン会場に到着する。会場の観衆を傍目に眺めつつ会場内の折り返しへコーナーを曲がると、見慣れた友の顔とMさんが待ち構えてくれていた。いつものことだがMさんの位置取りはハズレが無い。Iさんに良い嫁を見つけましたねと言うと、「代わりますか?」と返されるが、、、

二周回目に向かう道のりで、バナナを頬張った。やはり固形物はおいしい。液体の栄養剤は確かに効率よくエネルギーを吸収できるが、バナナはうまい。さらに、チュルチュル内のドリンクが空になったのでダウンチューブにセットしてあったボトルからチュルチュルへドリンクを充填した。直接ボトルから飲む事も出来るが、やはりチュルチュルからのほうが楽でよい。そして、朝、レストランから拝借した岩塩の荒削りを半分口に含み、半分はチュルチュルに落とした。

さあ、あと一周。一般道の往路、復路とも基本的にはDHバーを握り、上体をかがめて漕ぎ続けた。適宜、チュルチュルから水分を摂り、マイペースで漕ぎ続けた。一般道の折り返しが24km付近、一般道の終点が28〜9km付近。気温は上がっているが両側の木立が暑さを忘れさせてくれるのがありがたかった。

さらに一つ葉有料道路に入り、再び向かい風のなか灼熱の一本道。ぽつーん、ぽつーんと追い抜いて行く威勢の良いバイクが何台もあったが、この頃になるとそんなに勢いよく抜去るバイクは多くない。トライアスロンは前のバイクにぴたりと追走するのは「ドラフティング」といって禁止行為なのだが、私を追い抜き、わざわざピタリと私のすぐ前を走り始めるバイクを何度か見かけた。意図せずしてドラフティングになってみると、確かに風が止むことが体感できた。競輪選手がレース序盤の周回でトレインを形成するように、ツールドフランスで勝負どころまでは集団で進むように、ドラフティングは体力を温存してくれるのだ。しかし、我々一般参加のトライアスロン選手ではドラフティングは禁止行為なのである。

最終の折り返しを回り、最後の直線、追い風に身を置くと、不思議な事に足が良く動く。さほど疲れている感じはしない。DHバーを握りながら、何人か追い抜いて進んだ。サイクルコンピュータを見ると37−8km/hを示しており、もう少しペース配分を考えて前半も踏み込めば良かったと少し後悔する。

有料道路を降りて、メイン会場前の道路に入ると徐々に沿道の観衆による声援が賑わい始める。もう少しだ。でも、次のランの事を考えてラストスパートなどはせず、このまま勢いに任せる。トランジションラインを目の前に、自転車を降りると、またもや友とMさんの姿が!!つい笑顔になってしまう。ありがとう。ありがとう。

有力選手達は、サイクリングシューズもランニングシューズも裸足で履く。従って、バイクを降りる際にはサイクリングシューズをペダルに固定した状態で脱ぐ。しかし、私はどうしてもそれが心配で今回はSHIMANOの滑り止め付きソックスで臨んだ。これまでのところ、ソックスがあった方が快適な事は間違いない。

約50mほどカチャカチャとサイクリングシューズのままバイクを押して自分のエリアへ進み、ここでバイクを置き、靴を履き替え、帽子をかぶり、出発。ほとんど時間はかからずにスタートするも、やはり前回の石垣のように背中が張ってうまく走れない。でも、止まらずに、止まらずにと言い聞かせてゆっくりでも走り続けた。

RUN ラン 10km

トランジションエリアを出る事になってようやくグローブを外していない事に気づいたが、もう戻ることも出来ないのでそのままお尻にグローブを挟んでは知り続けた。うまいこと、すぐに友とMさんを見つけたので、ここでグローブを渡し、前へ進んだ。


やはり、背中が痛いのである。背中が痛くてうまく走れないのだが、あとになって写真を見てみると、応援する息子が目に留まる瞬間は思わず笑顔がこぼれているから不思議である。

今日の目標は10kmの間、歩かない事。swimbike を終えて、どうもrunに入ると目標を見失う傾向にあり、前回は背中の痛みもあってちょいちょい歩いてしまっていた。今日は、決して歩かないと心に誓って走ったのである。しかしながら、ぼくのペースメーカーでもあるNike Sportwatch GPSがなかなかGPSを拾ってくれず作動が始まらない。結局、計測を始めたのは走り始めてから800mほど進んでいたと思われる。

バイクの直線的なコースとは対照的にランはあちらこちらで曲がり角が続く。しかしながら、地元の高校生と思われるボランティアの応援とエイドが丁度良い感覚で配置されていて、走りにくさは全くなかった。各エイドには、水と薄めのスポーツドリンクが配置されていたため、この暑さをしのぐ為に、水をコップに二杯首から肩に掛けて、スポーツドリンクか水をコップに1杯、実際に口に入ったのはいつも半分くらいだったが、補給するようにしていた。



何しろ、前回の石垣に比べて気温が高く、頭の上には太陽が燦々と輝いている。思うように足が前に進まないが、ただ、止まることもない。そこが前回との大きな違いだろうか。まわりのランナーを見てみると確かに自分よりは速いが、総じて足取りが重いように見受けられる。


マリーナを越えて選手駐車場に近づいた頃にふと「こがーっ」と叫び声が聞こえた。はっと顔を上げると、そこには15年(それ以上)ぶりに再開したGさんの姿。学生時代に水泳競技会で何度となく一緒に泳いだ仲間が今、ここでも輝いているのは大いに励みになる。ちなみに、このGさんは40代男子総合で3位、1位に輝いたCさんも同じく学生の頃の水泳の仲間、自分も頑張らなければいけない!と発憤させられた。


駐車場を回り、マリーナを回り、大会本部に戻ってくるとちょうど5km。つまり半分である。このトライアスロンは三競技とも二周回で統一してあり、これは走る側としてはとてもやりやすいと感じた。あともう一周というところで、友とMさんの顔が見えてきた。友はこのあとキッズ(小学校1−3年の部)への参加が控えている。何とか友のスタートには間に合いたいが、やはり足取りが重い。


とは言え2周目になると圧倒的に気分は楽である。Swim、Bikeとも手元にデータはないが、恐らく二周目の方がタイムが良いと思われる。頭の中でコースがイメージできており、その通りに走ればよいからである。


随所でボランティアの学生さんが立っていて誘導がてら応援してくれる。
「頑張って下さい!」
「ファイトファイト!」
とか、
「良いペースです。もう一息」
「水掛けますよ−!」
など、それぞれアレンジをこらしたかけ声が背中を押してくれる。本当に嬉しい。


2周目もいよいよ後半にさしかかるところでIさんがついに僕を捉えた。「あと2km!友クンに間に合いますね!」と良いかけ声を頂く。付いていきたいところだったが、どうにも足が進まないので、ペースを変えずこのままで行くことに。


ちょっとずつ、先方に離れていくIさんの背中をぼんやりと眺めながらのこりの10分程度は進んでいったが、あと1kmというところですこしペースを上げてみた。気がつけば足下があの煉瓦色のコンクリートに変わっている。もうゴールだ!と気持ちを高めていると沿道から


「こがいちさん!」
という懐かしいかけ声が耳を突いた。なんと水泳部時代の後輩のDくんが応援に駆けつけてくれていたのだ。もう足は辛かったが、思わず笑みがこぼれていたことは後から見せてもらったこの写真が証明してくれる。




果たして、ゴールタイムは3時間1分。目標の3時間切りには1分ちょっとオーバーしてしまったが、何とか友のスタートには間に合った。


さあ、友の応援へと、そのまま浜のスイム会場に陣取ることに。

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