Sunday, 2 November 2014

Road to Ironman Taiwan 70.3 vol.07 Race Day, Bike part


 両足を攣りながら、敷石の上を歩き、(薄いカーペットが敷かれていますが、ほぼ指圧なみに石がごろごろした敷石上の歩道)、TAに向かいました。幸か不幸か私のバイクはTAに入ってすぐのところでした。

 手持ちの時計タイムでSwim41分かかっていたので予想よりも遥かに遅い。特に最後の砂浜での数分間は想定外のロスでした。それでも自分がTAに戻って来た時には意外な事に見渡す限りほとんどのバイクはまだラックに残っていました。41分がそんなに速い訳は無いので、おそらく自由にスタート出来るローリングスタートの影響もあるのでしょう。


 まあ、それはそれとして、バイクへのトランジションを粛々と進めました。腰痛がひどい現状で一番の難関は靴下をはく事。そのために履きやすい靴下にしました。ヘルメット、ゼッケン、サングラス、靴下にシューズ、グローブを身に付け、水分をガブガブと飲み、バナナを頬張り、スタートしました。スタートまでにかかった時間は10分くらいでしょうか。

 バイクコースは大きく二周する周回コースと周回コースとTAを結ぶ数キロを加えた90kmの道のり。周回コースの南端のあたりから凹んだ部分のルートが開山と呼ばれる山に登る箇所で、4kmほどの上りでした。この部分を除けば比較的上り下りは穏やかなのかも知れません。




 周回コースまでの町の中心部はわずかに上り基調ですが、すぐに周回に入りました。スタートから9kmで右に曲がるように誘導されました。看板を見ると「開山」と書かれています。どうやらこの先に上りが待っているようです。右に曲がり、左に曲がりとするうちに目の前に坂が見えてきました。隣の白人男性が「ガンバリマス!」と鼓舞していたのを聞き、何だか拍子抜けしましたが、のろりのろりと何とかクリアしました。一番急な斜度は最初の数百メートルだけで、その後は比較的おだやかな上りが断続的に出現しました。

 この上りは最初の部分が一番急で、その後は比較的穏やかに下りを交えての上りでした。トータル4kmほど進むと折り返しです。ここからの下りは、横風に曝される危険もあるとのことから一部追い越し禁止とされていました。またこの部分があるためディスクホイールは使用を禁止されています。はしってみると、そこまで特別に急なわけではないのですが、道幅が狭く、実際に転倒していた選手も見かけました。事故が起きた時の転倒の連鎖を懸念しての事なのだろうと感じました。

 開山への往復が終わると今度は海岸沿いを反時計回りに進む海沿いのコースです。時折見えてくる海の景色も、町並みの緑も美しく心地よい道のりです。気がつけば空は快晴でお日様が燦々と微笑んでいました。

 間もなく30kmというところでYOHO Resort前を通過しました。私が身に纏っているトライアスロンチーム「イオマーレ」のシンボルであるピンクの水玉のシャツを応援する子供も着て声援を送ってくれました。あっという間に通過してしまいましたが、元気を貰えました。

 この後、周回コースは半島の北まで進みぐるっと回り込んで南に進みます。恐らく南方向に角を曲がった直後に一瞬だけまた急な登りがありましたが、その後はゆるやかな上り、下りを織り交ぜた道のりがつづきました。
 エイドステーションはおおよそ22kmごとに一カ所、水やスポーツドリンク、バナナなどが提供されます。一周目は手元にあったボトルから水分を摂取していたのでエイドでは何も取りませんでした。

 エイドと言えば、今回のバイクで新たに導入したのがSpeedfil F2というドリンクボトル。ダウンチューブのボトルホルダーに設置したのボトルにストローを繋いで運転中に手を離さずに水分を摂取出来る優れものでした。仕組みは簡単なのですが、エイドでドリンクボトルを貰ったときにもこの中へ片手で補充出来たり、吸入口を加えている間だけ水が出てたりと、優れものなのです。

 とくに私はバイクの足も技術も劣るため、手を離さずに給水出来るのは大変有り難い仕組みでした。


 二周回目がどこから始まるのか、今ひとつ判然としなかったのは、周回の終わりの方は町中に近いところの細めの道を走り、大通りではないからだったかも知れません。とはいえ気がついた時には二周回目に入っていました。

  足はまだ十分に動いていると認識していましたが、開山に向かう上り坂を前に痙攣の予感がし、坂の途中でバイクを降りました!無念ですが、完走のために止むを得ず下りました。おおよそ500mほどの坂を歩いて上り、そこから再びバイクへ。

 下りからYOHO RESORTまでの道のりは軽やかで爽快でした。今回はホテルの前を通り家族を見つけたら一旦止まってエネルギーを補給するつもりでしたので、道路の右側にピンクの水玉を見つけた瞬間にぐーっと気持ちが高まりました。

 バナナを食べ、ドライマンゴーを食べ、空のボトルを渡し、塩分を補給し、水分を補給し、と一通り飲み食いを済ませました。このとき、家族にマイペースなら行ける気がするなと軽い口をきいていたのもしっかり覚えています。

 ところが、、、YOHOを離れて、暫く行くうちに、何だか暑い、何だかだるい、という思いが徐々に立ちこめてきました。気がつけばお天道様はほぼ天頂に位置し、真上からぎらぎらと照りつけています。

 なんだか、足取りも重く、一周目のようには足が進みません。どうもスピードが落ちている事は分かりますが、疲れているのかなぁととしか考えられませんでした。その思いは進めども進めどもかわらず、とうとう周回路を終えてTAに向かう道に入りました。向こうから走ってくるヒト、歩いているヒト、とすれ違いながら最後の数キロを進みますが、なんとかやっとこせと進む感じでした。

 ようやくTAに入ったとき、自分がバイクの上にどのくらい居たのか全く分かっていませんでしたが、ほとんどのバイクがすでにラックの上に鎮座している事だけはわかりました。

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