Tuesday, 7 June 2011

Slow bikes, Fast bikes ママチャリとロードバイクは同じ夢を見るか

先日、NHKで放送されたクローズアップ現代「ツーキニストが世界を変える」は他の方もBlogで取り上げていらっしゃいました。自転車に乗って公道を走っていると、否が応でも日本の道路事情に適応できていない自転車の現況を目の当たりにします。自転車を念頭に置かない道路整備もさることながら自転車側の問題も多々存在することは、自転車に乗る上で認めざるを得ません。

http://blog.cycleroad.com/archives/51793714.html

ロンドンの自転車事情を思い出すと、決定的に日本と異なる点に思い当たります。それは、自転車のスピードです。ロンドンでは、少なくとも車道を走るにあたり、車両としての自覚を持って自らの身を守りつつ一定のスピード以上で走ります。ロードバイクしかり、フォールディングバイクしかりです。いわゆるママチャリ的な自転車を見かける事はほとんどなく、服装を見るだけである程度自転車に乗ることが予想できるくらいです。

一方、日本の道路を走っていると、今朝の板橋から池袋までの道のりを思い出してみると、行き交う自転車の殆どはいわゆるママチャリで、おしゃべりをしながら併走するお母さんたち、ゆるゆると走る老人、携帯電話を片手にがに股で漕ぐ中学生、そんな人たちが主たる自転車利用層です。交通法規を理解しているとは考えにくく、特に制服姿の自転車は総じて赤信号でもペダルを踏み続けます。

そんな彼らを傍目で見ると同じ自転車利用者として嘆かわしくも疎ましくも感じられます。しかしながらその一方で、日本の道路では永らく彼らこそが日本の典型的な自転車像であったのかも知れないとも考えられます。

クローズアップ現代の総括の部分で数十年前に自転車を歩道に追いやった行政の判断が否定的にコメントされていました。もしかしたら行政のこの判断が自転車利用者から車両としての自覚と交通法規を遵守する動機付けを奪ったと考えることも出来ます。想像の域を出ませんが、交通事故削減の旗印の下で、当時の自転車利用者の法令順守の意識の低さが行政にそのような判断を促した部分があったのかも知れません。また、当時の自動車利用者層と自転車利用者層の社会的背景を考えると後者が社会的弱者であった事は想像に難くありません。

気がつけば生活の一部として組み込まれていた「歩く代わりとしての自転車」と何か思うところがあって始めた「バスや電車の代わりとしての自転車」とでは自転車に対する思い入れも、安全への意識も、交通法規を遵守する姿勢も水準が異なっているのは当たり前ではないかと感じます。

言わずもがなではありますが、私自身、100%いかなる場合も交通法規に違反していないかといえば嘘になりますし、交通法規を守るママチャリの存在やブームに乗って自転車をはじめた人の中にも交通法規を遵守しない人の存在を否定するわけでもありません。ただ、「思うところがあって始める」人たちの「思うところ」こそが交通法規を守る動機付けとなりうるのではないかということです。

自転車が成長が期待できるマーケットとして魅力的である限りマスコミの力も発進力のある人たちの協力も得られます。今回の自転車のブームで増加しつつある成人の自転車利用層が日本の自転車の安全、マナー向上の原動力になり、望ましい自転車利用のデモンストレーションを続けていくことこそが、結果的には自転車によりFriendlyな環境づくりに寄与すると私は信じています。

日本の道路事情も自転車に対する認識を改善させるには自動車運転者のマインドを理解し、消費・購買力と選挙権のある我々成人自転車利用者の声こそが必要なのです。

   As I mentioned previously, the number of commuting bicycles are increasing rapidly.  In the meantime, roads in Japan are designed mainly for automobiles and bicycle riders are often neglected.

   Until two months ago, I was in London and I have seen many commuting bicycles.  They wore helmets and colored vests for their safety and no bicycles ran slowly on the street.  They seemed to observe traffic regulations.

   There are many road bikes passing by on the street in Tokyo recently.  But more and more MAMA-CHARI (=bicycles designed for mothers and even for old people).  Honestly, they are not conscious of traffic regulations very much.  Indeed, it is shameful not to observe the rules.  But it could be true that they had been the main bicycle users in Japan for a long time.

   There is no doubt that the increase of bicycle users will contribute to change the roads in Japan more bicycle-friendly.  However, I assume that we need some extra efforts to make it happen.

   Adult bicycle users like me recently came back to bicycles from automobiles know more about the traffic regulations than teenagers or non-drivers.  And we may be more conscious of observing them.  Fortunately, we have both rights to vote and purchasing power.  We could be good promoters to follow the regulations by doing so and we could be good promoters to make better environment for bicycles by being smart consumers and by being smart voters.

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